広告 筆者の評論

朗読芝居「優情」鑑賞・レビュー

2022年を締め括る作家収めとなった朗読芝居「優情」を鑑賞した。

さて、評論をするにも、半分が自身の執筆した作品となるので自己評価となってしまう。なので、あえてそこには触れず(というより作品に対する評価はお客様にお任せし)僕は役者陣の演劇から受信したエネルギーについて話そうと思う。

「優情」を観て、芝居は人間力が直に発揮されるツールだと改めて感じた。日常で出し切ることのない心の深層部分を惜しげもなく披露するからだ。もっとわかりやすい表現に変えると、芝居=オーバーリアクションということになるのだが、何も馬鹿にして言っているわけではない。「そこまでやるの!?」と言われるくらい出し切らなければ、メッセージは観客に伝わらないものなのだ。

本を見ながら立って話すという通常の朗読劇とは違い、芝居のように縦横無尽に動きながら表現する舞台であったため、朗読劇ではなく「朗読芝居」と名付けられた。だからこそ、より作品を掘り下げた演技に打ち込めたのかもしれない。

普段使うことのない人間力を出すことで、役者の発散はもちろんのこと。受け手である観客も刺激を受け、達観する能力を養うことができる。やはり物語は、それぞれの課題と本質に向き合うことができる絶好のエンターテインメントツールなのだと実感した。

本作を執筆する上で、僕自身も自分の人生観やレベルに気づくことができた。だが、僕の人生観に役者や演出家によって新たな価値観が導入され、程よくブレンドされた物語を観て、お客様が何を持って帰ることができたのかは知る由もない。願わくば今から未来への幸福に繋がるキッカケとなってくれたら嬉しい。

優しい情と書いて「優情(ゆうじょう)」とあるように、各作品には人間特有の情にまつわる様々なドラマが展開された。この朗読芝居には、一見関係ないように見えて、実はとても身近な課題が詰め込まれている。僕はまだ30代半ばだが、今後も物語を通して、より多くの人間にメッセージを発信できればと心から思っている。

観てくださった皆様、演じてくださった皆様に、改めてありがとう。時間がないので、雑だがこの辺りで一旦閉めさせていただこう。

2023年の新たな幕開けと、新たな優情に……乾杯。

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