靴を履き、扉を開ける勇気

変化のない状態の中に身を置くと、自分の脳が腐っていく感覚がよくわかる。延々と同じサイクルの中で過ごすことは安心感を得られるが、同時にそれは自信の持つ無限の可能性を有限にしてしまうリスクへとつながってしまうのだ。実業家がひとつのビジネスを成功させたのち、引退ではなく新しいビジネスを始めていくのは、この脳が腐っていく感覚がよくわかっているからだろう。

以前、退屈は人を殺すことに関して記事を執筆したことがある。意図せず訪れた退屈な時間は、ただ時の流れに身を任せるのみで、アイデアの発掘などの生産性に注力することができないという話だった。

: 退屈は人を殺す
退屈は人を殺す。思考を巡らせるためにはある程度の時間は必要だと思う。しかし、それは決して”退屈”な時間ではなく、意図的に作られた時間だ。端的に言えば、癒しの時間。リラックスタイムということになる。ア ...

僕は当ブログやオンラインサロンをやっていてつくづく思い知っているのだが、変化のない日常を過ごしてばかりいると、記事として提供する情報ネタがすぐに枯渇してしまう。インプット量が著しく低下するのだ。

本やメディアなども優秀なインプット材料かもしれないが、やはり生の現場に勝る経験はない。常に行動し、常に新しい人間に出会い、常に違う考え方に触れていくこと。生きている人間は自分ひとりだけではないため、同じくして同じ考え方の人間なども存在しない。ゆえに、多種多様な叡智に触れるため、変化を恐れず旅に出かける必要があると思っている。

と、こんなことを書いている僕は、まさに今、少々退屈な時間が訪れているように思える、だからこそ、自身を奮起させるために、行動しないことによって起こるリスクを自戒の念を込めて執筆しているのだ。ん？偉そうに話すことではない？ふむ、確かにそうかもしれない。

ジョギングも外に出るまでが難問だが、ひとたび靴を履いて扉を出てしまえば、あとは走るしかなくなる。それと同じで、僕らは変化を起こす時、起こさざるを得ない状況を自ら作り出す必要がある。あとは簡単で、ただ流れに乗っかってひたすら変化を受け入れていけばいい。波に乗っていくことで、道ゆく先に新しい出会いと別れ、経験が待っていて、自身の叡智として享受していくことができる。必要なのは、靴を履き、扉を開ける勇気。ただ、それだけなのだ。

僕は作業をする時。まずは思い切って外に出てみることにしている。もちろん、家でも作業をすることはできるのだが、やはり、外に出るのと出ないのとではモチベーションの持続力が圧倒的に違うことがわかった。今、このブログを執筆しているのもカフェからだ。周りの雑音など気にも止めず、無我夢中で文章を書き殴っている。これも、僕自身が最適な環境を選んだからこその恩恵だろう。が、この方法には個人差が伴う。人によっては家で作業をする方が効率的に動けるかもしれないので、あくまでも僕の場合はという観点でご参考願いたいところだ。あなたはあなたなりのやり方を模索して、適した環境を探し出してほしい。

5月も後半。まだまだ立ち止まってはいられない。どうすれば自分が退屈せず、かつ動き続けることができるのか。今一度、分析しながら実践し、より良いパフォーマンスを行なっていこうと思う次第である。

それでは、また。