体験にこそ価値が宿る

お菓子会社の陰謀だの。他国の文化だの。何かにつけて記念日的な催しに言いがかりをつける人間がいる。しかし、大事なのは体験によって得られる幸福であって、そこに境界線は存在しないものだと僕は思っている。

ハロウィンを筆頭に、度を超えた楽しみ方をする人間が大なり小なり存在するために難癖をつけられてしまうお祭り事だが、バランスよく程々に楽しむことさえできれば誰にも迷惑がかからないし、かつ経済も回ってWin-Winだ。僕らは生きているだけでも幸せ者だが、そこにほんの少しのオプションを付けることで、多種多様な喜びを分かち合うことができる。リスクを負った刺激などはビジネス方面だけで十分で、せめてプライベートでは何かを犠牲にしないと手に入らないような娯楽を求めない方がいい。

普通とはつまらないものかもしれないが、普通が一番の幸せだ。とは言っても、普通の価値観は十人十色なので一概には言えないが、僕はこの「つまらない」と言われる普通な生活にとても魅力を感じている。何気ない日々にこそ希少価値が宿っており、探している理想が眠っているものなのだ。

さぁ、昨日と今日でクリスマス。僕も、この特別な体験のおかげで大変楽しい思いをさせてもらっている。この日は世界中の人々がサンタクロースとなり、プレゼントを渡すことでサンタとなる人。また、受け取った喜びによって笑顔と幸福をもたらす子どもたちもある意味のサンタクロースだ。なぜなら、喜んでもらえると渡した本人もまた喜びに包まれるからだ。

人と人とで共有し合える喜びは、お祭り事で大きな効果を得られる。大事なのは価値体験であって、お祭りの内容ではないのだ。もちろん、文化の意図を汲み取ることもとても大事なことなので、あくまでも僕個人の意見として胸中に収めていただければと思う。

もうまもなく、特別な二日間が終わる。引き続き、皆様の体験に輝かしい価値が与えられんことを。メリークリスマス。

それでは、また。