何を考えているのかよくわからず、孤立した生活を送っていた幼少期。団体行動に馴染めなかった僕は、いつも独りだった。寄り添ってくれた先生や当時の友人はいたし、僕自身も根は寂しがりやだったため、友達の輪に入ろうと幼ながらに躍起になっていたこともあった。しかし、結果的には長続きはしなかった。
自分が何者であるか。そして何者になりたいのかなんて深く考えたこともなく、そうこうしているうちに知らぬ間に中学生となり、待っていたのは登校拒否。アルバイトもせず、当時の年代ならば誰しもが経験するであろうすべての事柄のタイミングをことごとく逃し続け、ネトゲの世界に閉じこもるようになってしまった。そんな僕を見かねた父が、僕に芸能の道を示してくれた。その日から、何者かになりたかった僕は第一歩を踏み始め、現在の歌手・作家という未来が約束されたのだ。
人の意識なんて、早々に変わることはない。変わるときは、常に動き出した後だ。
僕は変わった。だが、それは音楽活動を始めなければ手に入らなかった世界だ。出会った人や環境。それらはすべて行動をした後で報酬として獲得できたものだ。不思議なもので、この世は待っていても変身ベルトを与えてはくれない。ヒーロードラマのように、運命の悪戯で変身できる事象など稀に等しい。だからこそ、自ら手を伸ばし続けなければならない。中学時代の僕のように、いつまでも親や誰かしらが背中を押してくれるとは限らないからだ。
加速度的に進化していく時代の中で、変化したくとも億劫になってしまう人は非常に多いと思う。僕も、その気持ちは痛いほどわかるし、自分が時代の波に乗れているのかと聞かれれば、即答はできない。だが、それでも歩き続けることだけはやめていない。なぜなら、もう僕は登校拒否をしている中学生ではないからだ。
35歳となり、歌手や作家という道と出会った僕が次に得た役割は、同じように変化を求める人たちに、変身をするきっかけを発信すること。一人が変われば、大勢が変わる。僕は、人には世界を変え得る大きな力が秘められていると思っている。武器ではなく、芸術という創造でなければ築けない平和。その非物質的な幸福で満たされた世の中を、僕の発信する歌や物語で、出会った人たちと創っていきたい。僕は変わった。だが、まだ変化が待っている。今度は、独りではなく、あなたたちと変身することが目標であり夢なのだ。
誰もが幸せになりたい。夢を実現させたい。だが、失敗を恐れて動き出せない人間が多いのも事実だ。僕は自分がいちアーティストとして大きな影響力を持つことで、挑戦者が淘汰される世界をなくしていきたいと思っている。誰もが挑戦し、誰もが自分の能力を活かせる世界だ。そして、そんな挑戦者たちとよりクリエイティブな活動を行い、たくさんの物語を描き続けていきたい。
過去は背中を押してくれるものであり、戦うものではない。丈夫な土台として過去を踏み台にすることで、今から未来への新しい世界へ旅立っていく。そしてその新世界は、僕やあなたが作り上げるものだ。
2023年は、僕らに変身ベルトを授けてくれている。あなたは、手に取っただろうか?今こそ、変身のとき。しかし、今度は独りではない。みんなで変身するのだ。
それでは、また。
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