広告 筆者の思想

物語は感情の発散場

起こる出来事、起こった出来事をインプットすると

人の脳内では自動的に”物語”が形成されるらしい

 

その”予測”とも呼ばれる物語は

脳内でさまざまな起こり得る現象を錯綜させていき

不安や焦りなどを生み出していくそうだ

 

もちろん、逆もまた然り

その仕組みを利用して、先々に起こることに対し

バッファをかけることで回避することも可能だという

 

そんなわけで、人は常に何らかの物語と寄り添いあって生きている

しかしながら、その物語の9割は

良くも悪くも起こらないことがほとんどだ

啓発本では、その不安はほとんどの確率で起こらないから

もう少し肩の力を抜いて生きていこうと唱えているものも多い

 

僕らは何かに期待して物語を描き

何かに恐れて物語を描き

現実に起こり得ない事柄を想像する

 

そして物語を描く先には

抱えている問題に対する”解決策”を探す

根本的な願望が眠っている

 

映画や小説、ドラマ、漫画 etc.

 

これらのエンターテインメントには目に見えない価値が宿る

その目に見えない価値は知らぬ間に人々の心の中に入り込み

何らかの作用を施しているのだ

 

癒し、葛藤、諸々

受け手が背負う課題によって受信する情報は違ってくる

 

手に入れたくても入らないもの

叶えたくても叶えられないもの

やりたくてもできないこと

 

人は自身の夢を物語で擬似体験することで

頭の中で交錯するありとあらゆる感情を発散させている

これが、エンターテインメントにおける物語の価値であり役割だろう

 

物語を描き、物語を観るということは

即ち、自分自身と向き合うことに等しい

 

あなたの描く物語は誰かの課題であり

誰かの描く物語はあなたの課題なのだ

 

そしてこれを執筆している僕もまた

脳内で物語を自動的に形成しながら

今日明日を生きる術を模索し続けている

 

そしてそれを実感した瞬間

ああ、やっぱり自分も人間なんだと

気が付き、落ち込み、開き直り

そしてまた、何食わぬ顔をして生きていくのだ

 

願わくば、そんな僕の物語が

誰かの感情の発散場にならんことを

 

さぁ、物語の渦へ飛び込もう

答えは自分自身の頭の中にあるのだから

-筆者の思想