個の時代がもてはやされて数年経った。しかし、結局のところ人間は独りでは生きてはいけない生き物なのだと悟り、徒党を組んで物事に努める他ないと半ば諦めているのが今だ。
僕らは、本当の意味で独りになることはできない。独りになりたいという想いは、ある意味とても薄情であり無常である。独りで生きていくことを決めたとしても、使用する物や文明の力は、誰かしらの知識と労働によって生み出された代物だからだ。独りで生きるというのは、そういった他者が用意した発明に頼らないということだ。山奥でタイニーハウスを建てて住むにしても、その木材や設計図も誰かが作ったもの。決して、独りで生きるあなた自身が0から生み出したものではない。人間は原始時代より、共に手を取り合うことによって効率化を促進してきた知的生命体なのだ。
そのDNAは現代まで受け継いでいる。組織においても、同僚や先輩の何気ない厚意に対し感謝の言葉を伝え続けるだけで、仕事に対する熱量や仲間と向き合う時間の向上など、さまざまな面が改善されたとAIの分析でわかっている。やはり人間は、支え合わなければ進化は成し得ないものなのだろう。
独りで生きるということは、周囲へ感謝の意を示さなくなることと同義だ。その世界に自分しかいないのであれば、誰かに感謝のしようもないから当然のことだ。
それでは、また。
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