筆者の小説・詩

詩「呼吸」

はっ すー

はっ すー

はっすー はっすー

はっ すー

リズミカルに吐き

リズミカルに吸えば

横隔膜が引っ張られることもない

はっ すー

はっ すー

はっすー はっすー

はっ すー

痛みなく得られる力はなけれども

如何に器を維持したまま

走りきれるかが重要である

はっ すー

はっ すー

はっすー はっすー

はっ すー

速ければいい何て考えは

競争しか知らない者の妄言である

はっ すー

はっ すー

はっすー はっすー

はっ すー

大切なのは灯し続けることだ

例え優しくゆるやかな風が吹いていたとしても

こちらが急げば意味がない

はっ すー

はっ すー

はっすー はっすー

はっ すー

ゆっくりでもいい 歩いたっていい

誰だって立ち止まることはある

走れ走れ どこまでも

呼吸を乱さず 己がままに

はっ すー

はっ すー

はっすー はっすー

はっ すー

-筆者の小説・詩