人の悪口で快感を得ている人間の気がしれない。時に悪口を善意で使う人間もいるから余計にタチが悪いと思っている。善意であろうがなかろうが、悪口・愚痴というのはすべからく他人にいい影響を及ぼさないからだ。僕の場合、冗舌に人の粗を語る人間を見ていると「ああ、僕もこの人に知らないところで吹聴されるのかもな」と、危機感に近いものを感じる。自分を敵に回すと怖いことを相手に伝えるには良い効果を得られるかもしれないが、それならそれで、もっと他のやり方があるようにも思える。
愚痴というのは恐ろしい。何が恐ろしいのかというと、これらの発散方法は将来的に人間の脳に重度の負担をもたらすからだ。認知症になるリスクは愚痴や悪口を言っている人の方が圧倒的にパーセンテージが上がるというのも科学で実証済みだ。これらの実在するデータをなしにしても、自身のブランディングに大きな傷をつけることは確かだろう。自らを汚す努力をすることほど、虚しく愚かなことはない。
僕らが日頃の鬱憤を言葉によって発信することでスッキリするのには、実はとあるからくりがある。いや、罠と言っても良い。実際は快楽物質であるドーパミンが分泌されているため、愚痴=気持ちのいいことだと脳が誤認してしまう。実は、愚痴ることで発散するのはとんだ勘違いなのだ。蓋を開けると、ドーパミンの他にストレスホルモンのコルチゾールまで分泌されているため、むしろ愚痴や悪口を話す行為は、逆にストレスを溜めていく行為になるのである。まさに、本末転倒とはこのことだ。この事実を理解していない人間は、自身の印象を悪くしている上に、自分の心にも過度な負担をかけ続けていることを知った方がいい。
以前、幸福のホルモンについて記事を執筆したことがあるが、その記事でも書いたように、ドーパミンというホルモンはオプションレベルにとどめておくことが無難だ。なぜなら、その幸福に持続性がないからだ。大切にしなければならないのは「セロトニン」や「オキシトシン」で、これら二つは何気ない幸せを感じることで分泌されるホルモンだ。「空が青いなー」など、リラックスした状態で得られるものがセロトニン。人との対人関係によって得られる幸福が「オキシトシン」となる。二つの幸福ホルモンは幸せの基盤として強いエネルギーを秘めており、持続性の高いサステナブルなホルモンなのだ。
と、幸福ホルモンについてはよく執筆している気がするが、根本的な幸せを獲得するために大事なことなので何度でも発信し続けようと思う。
そもそもにおいて、人の悪いところを話していて何が楽しいのか?どうせ会話をするのであれば、今や未来に抱いている理想や具体的で生産性のあるキャッチボールをした方がよっぽど有意義ではないか。僕だって人間だから、そりゃあ腹の立つことだってる。だから愚痴をこぼす人たちの気持ちはよくわかるが、その光景を見ていて残念な気持ちにならざるを得ないのも本音だ。
たとえ、5分で終わろうが30分で終わろうが、僕らの時間は誰であっても常に有限だ。話している人も、聞かされている人も、貴重な時間を愚痴や悪口という生産性のない話題で犠牲にしていることを覚えておいた方がいい。あなたに愚痴を聞かされた人の時間を取り戻せるのなら話は別だが、そんなことは無理だと承知しているはずだ。人はいつかは死ぬ。もしかすると、明日、または3分後に死んでしまうからもしれない。最後に聞いた言葉が誰かの悪口だったなんて歯切れが悪いではないか。皆さんは、どう思うだろう?
精神的な意味で、愚痴をまったく禁止にすることも良い影響を与えないため、適度に発散することは大事だ。が、やりすぎると愚痴に支配され、いつま経っても脳が間違った快感を覚え続けることになるので注意が必要だ。愚痴を言わずにいられない状態となっている方はくれぐれも自身を見つめ直すことをお忘れなく。もちろん、僕も気をつける。
物事の良い点を探す努力の方が、実は幸せで楽しいし、そういった取り組みを言葉にしていくと他人からも良い印象を得られる。前向きに、明るい未来を想像して、その思考が現実化するように言葉から変えていこうではないか。人間として生まれたからには、知識をよりよくコントロールして生きていこう。
ていうか僕の記事、いつかひとまとめにして書籍化したいな。需要はあるだろうか。いや、需要をつけるために、顔晴っていこう。
それでは、また。
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