筆者の思想

「代案」があって、初めて「意見」と成る

何を持って意見と成すか?を考えたことはあるだろうか?ミーティングや家庭問題に対して、家族や同僚、上司と考えを共有する時間は誰にだって与えられると思う。だが、チームで活動しているときに、何度か「これは意見ではないな」と思ったことがあるため、今日は意見について執筆する。

実際に議論が展開されている現場に身を投じていると、ただ我武者羅に想いをぶつければ意見として成立するという、情熱によって生じるある種の理想論が蔓延している事実に気がつく。どうしてこのような堂々巡りの議論を繰り広げているのだろうと疑問を持ち続けていたのだが、程なくして、答えはとても単純で簡単なものだったことを知ることになる。

そこには、「代案」がないのだ。

ミーティングをする理由は、ほとんどの場合が何かしらの解決策を模索するためにアイデアを募り、実施に至るまでのルートを明確にするためだと個人的に思っている。ゆえに、その場では数々の提案が繰り出されていくのだが、その答えに対して「否」と意見を言う人も存在する。しかし、間違った意見の出し方が身についてしまっている人は、意見の後に付け加えるべき代案を用意できていないことが多い。

アイデアを発現した人は、いわば問題の解決策のひとつを提案している状態だ。つまるところ、抱えている課題に対して自分なりの知恵を絞って道づくりを行なっているわけである。だが、そこに代案のない意見を浴びせるだけの輩が現れると、事態は提案の説明と否定の無限ループに陥ってしまう。

否定をするだけなら簡単だ。ただ単に提案者の考えを拒絶する行為は、意見ではなく「文句」である。その提案を間違っていると思うのであれば、物申す者は必ず「代案」を提示し、新しい道標を示してあげる方が親切というものだ。なぜなら、意見にはそれなりの責任が伴うからだ。人間界の策略においては、手札の数が多いほど物事への対応が有利に働く。そのためには、ミーティングなどでは多くのアイデアとエビデンスが求められているので、発言者の意見には相応に別のアイデアが付随していなければ厳しいものがある。

「〇〇は嫌だから、他の案を考えて」は、誕生日に興味のないプレゼントを渡された幼稚園児の我儘と変わらない。その我儘が許されるのは幼少期のみであり、残念ながら僕らは大人の世界で勝負を仕掛けている。丸投げするのではなく、否定するだけの根拠を示さなければ、僕やあなたはたちまち「ただのやかましい人」認定をくらい、会議から外されてしまう羽目になるのだ。

そんな子供みたいな現場あるわけがない。と思っているそこのあなた。残念ながら、こういったメンバーが参加するチームは後を経たない。意見を言ったはいいものの「じゃあ他にいい案はありますか?」と聞き返すと、だんまりを決め込む大人は意外と多いのだ。

意見は代案があって初めて意見と成る。

言葉と知識がある以上。もう少し上手くこの能力を活かさなければならないと思う今日この頃だ。

それでは、また。

5月19日「MAGUMAマンスリーコンサート Vol.5」

場所:Hiz'BAR
神戸市中央区下山手通1-5-4
コンベックススクエア704

時間:開場 17:30 開演 18:00
料金:3500円(1ドリンク代込み)

限定15名様まで。

※コンサート後はHiz'BARにて交流会(22:00まで)。
※食べ物のみ持ち込みOK。
※交流会終了後は通常営業に切り替わります。

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