筆者の小説・詩

実話怪談「娘の顔をしたナニカ」

その女性の家では、度々説明のつかない現象が起こっているらしい。今回、伺った話も、彼女の語る話の中で特に奇妙な体験だったようだ。

ある夜。彼女は浴室の扉を開けた状態で湯船に浸かっていると、何やら長女と長男がワーワーと騒がしくしていた。どうやら、トイレに入っていた長男が、何者かが廊下をぺたぺたと歩く足音に怖くなり、姉である長女を呼び出して扉の前に立ってもらっていたそうだ。結局、その音の真相はわからなかったようで、何事もなく用を済ませた長男が、洗面台へと姿を現す。浴室の扉は開けていたため、手を洗い始めた長男の姿を彼女は浴槽から見ることができた。

すると突然、浴室の扉の影から、彼女を驚かせるように長女が長い黒髪を垂らしながら顔だけをひょっこり出してきたのである。思わず驚いた彼女だったが、長女のいたずらとわかるや否やすぐに安堵のため息をつく。

だが、彼女が驚いた話を長女に伝えたところ、思わぬ返答が返ってきた。なんと、長女は浴室に顔を出していなかったと言うのだ。長男の頼みでトイレの前に立ったあと、すぐにリビングのソファで座って待っていたらしい。兄妹揃って母親をからかっているのかと思った彼女は、長男にも事実確認をすべく事の顛末を話した。しかし、長男の頭上にも大きなクエスチョンマークが浮かび上がる。長男も、洗面台で手を洗っていた時は、長女はソファに座っており、浴室には一切姿を現していなかったという。

では、先ほど顔を出した「娘の顔をしたナニカ」は、いったい何者だったのだろうか?この話を聞いた長男と長女の怯えた様子を見るに、兄妹が示し合わせたいたずらではないことはすぐにわかった。恐ろしくなった彼女と子供たちは、しばらく一緒にいて離れられなかったという。

もしかすると、私たちのよく知るあの人も、何者かが成り済ました霊的存在なのかもしれない。

2月18日「MAGUMAマンスリーコンサート Vol.2」

場所:yomihana~宿花~
神戸市中央区加納町4-7-26藤嶋ビルB1

時間:開場 17:30 開演 18:00
料金:3500円(1ドリンク代込み)

限定20名様まで。

※コンサート後も宿花でご飲食可能です。
※食べ物のみ持ち込みOK。

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