情熱を絶やさないこと

出鼻は必ずくじかれるように物事が設計されていると思う今日この頃。漠然と抱いた感想ではあるが、いかに好調なスタートを切れたとしても、開始早々、さらなる障壁が立ちはだかることは往々にしてある。まるで、何者かが僕らの魂に挑戦状を送りつけてくるように、堂々と目の前に鎮座するのである。ここで諦めるのは簡単だろう。できないと思ったら、また別の道を探せばいいなんて楽観的なメッセージも横行しているが、こういった啓発的な視点は錯覚を起こす危険性が秘められていると思っている。

どんな人間であっても、物事を習慣化させるためには1ヶ月から2ヶ月ほどかかると言われている。つまり、習慣化するまでは過酷だし、場合によっては拷問とも取れる辛さを味わうことになるだろう。辛かったら辞めてもいいと言う言葉は、幾つも存在する可能性をしらみつぶしに消し去っていくようなものだ。

何事にも根気は必要である。問題は、そこに時間と情熱をかけてまで手に入れたいもの・なりたい自分なのかどうかをしっかり検討できているのか？というところだ。自分自身の確たる理念として君臨していれば、どんな障壁が立ちはだかろうと屈することはない。壊すもよし。超えるもよし。回り道をするもよしで、どのようにしてその壁の向こう側へと行くのか思考を巡らせることができるからだ。

ゲームであっても、レベルを上げたり仲間を集めたり、武器を強くしていかなければ次のステージへは上がれない。要するに、必ず試練は訪れるということだ。現実は、ただ直感的にプレイできていたゲームより、ほんの少し難易度が高くなっているだけであって、その原理原則は何ひとつ変わらない。夢を夢で終わらせないための不動の信念があるかないか。ただそれだけのことなのだ。

僕も歌手や作家、映画監督、役者として、まだまだやりたいことや目指すべき場所が山ほどある。うまくいかないこともあるし、思うように物事が進まないことだってたくさんある。当然、その度に落ち込み悩み続けてしまうが、それでも、行くべき場所の地図は明確に宿命として魂に刻み込まれているため、再び立ち上がり、前へ前へと進んだ証を残していくのだ。人は歩んできた足跡さえ見ることができれば、前へと進んでいる実感を得られ、モチベーションの持続にも繋げることができるからだ。

うまくいかなくて当たり前。ならば、次はどのような一手を打つのか？を思考し、行動し続けてゆく。その繰り返しが僕らを強くしていき、やがて理想へと到達するための礎となる。だから今日も、明日も、明後日も、僕は諦めない。生きることをやめない。情熱を燃やすことをやめず、何度でも自分と向き合い続けるのだ。

今日も一緒に、情熱を燃やしましょう。

それでは、また。