「バカと無知」という橘玲さんの本を読んだことがあります。内容は、自分が無知であることを知らない人を「バカ」と呼ぶというメッセージが、科学的かつ論理的に記されています。とても勉強になる一冊でした。
「バカ」という言葉は少し乱暴で誤解を招きかねないので、ここでは控えますが、要するに「自分がわかっていないことに気づいていない」人たちは、同じ失敗を何度も繰り返してしまうということです。そうした人たちのために、先輩や先駆者たちが啓蒙活動に努めているのですが、そのメッセージを「自分なりに解釈」してしまったり、もっとひどい場合は「見て見ぬふり」をすることで、せっかくの学びを無駄にしてしまっている人もいます。
周囲を俯瞰して見ると、トラブルが起きている多くの場面では、学びを妨げる存在が中心にいることが多いと感じます。しかも、そのような人物ほど「リーダー」や、ある程度の権威を持っていることが多いため、周りの人が意見を言いにくい状況になっています。仮に意見を言ったとしても、その人物が聞き入れる気がなければ、現場は一向に改善されず、次々と人が去っていくという悪循環が生まれてしまうのです。
自分が無知であることに気づかないのは、とても危険な状態です。なぜなら、新しい情報を受け入れる余裕がなくなるからです。水を吸い切ったスポンジが新たな水を吸い込めないように、外部からの知識を受け入れられない人たちは、いつの間にか濁った水を大切に抱え続けてしまうのです。そして、そうした人たちが大人になって若い世代に物事を教えているかと思うと、なんだか怖くなりませんか?
自分自身が変わらなければ、環境も何も変わりません。特に、物事の中心に立っている人は、このことを意識して行動しなければ、変化に適応する力を養えないまま生き続けることになります。その結果、大きなチャンスが訪れても「わからないまま」見逃してしまう可能性が高くなります。組織を率いる立場にいるならなおさら、変化に対応する力を鍛えておかないと、一緒に働いてくれている仲間が犠牲になってしまいます。僕たちはみんな、他人の時間に対して責任があることを理解しておくべきです。
問題の解決策の多くは「辛い現実」だと僕は思います。だからこそ、みんな出口が見えているにもかかわらず、「わからないフリ」をして、わざと迷宮に戻ってしまうのです。でも、その「辛い現実」と向き合う勇気を持って行動すれば、その先には新鮮な空気が行き届いた新しい世界が待っています。簡単に手に入る変化など存在しないからこそ、僕たちは一人ひとりが勇者にならなければならないのではないでしょうか。
情報を発信してくれるすべての人が信用できるわけではありませんが、少なくとも「辛くても受け入れなければならない現実」を伝えてくれる人の意見は信頼できるものです。もし悪い状況が続いているなら、負の連鎖に巻き込まれていると感じるなら、自分自身を見つめ直すところから始めるのが、より有意義な時間の使い方ではないでしょうか。
僕はいつになっても学び続ける子供のような気持ちを忘れません。学びは死ぬまで続くものです。素直で謙虚な姿勢を保ち、センスを磨きながら、適切な情報収集に努めていきましょう。
それでは、また!
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時間:開場 17:30 開演 18:00
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