詩「ただ、それでも」

人は上を向き続けろと言う

どれだけ辛いことがあろうと

どれだけ苦しい状況であろうと

上を見て歩き続けろと言う

だが上を向いてばかりいると前が見えないし

かといって前ばかり見ていると下にあるものに気づかない

そんなことよりもずっと上を見ていては首が疲れてしまう

つまずき転んで怪我をして、泣いて怒って落ち込んで

人はそうやっていつしか見上げることをやめてしまう

ただ、それでも、ひまわりというやつは

太陽へ向かってひたすらに伸び続けている

自らの結末を知ってか知らずか決して手の届くことのない眩い光を目指して

あれよあれよのうちに私たち人間の身長を追い抜いてしまう

向こう見ずと言われるだろう

無鉄砲だと言われるだろう

ただ、それでも、私たちはひまわりを笑わない

私たちは、ひまわりを見捨てない

小さき芽から大きな花びらをちらつかせるに至るまで

私たちはその生命に水を与え続けている

まるで、ひたむきな生き方に感化されているかのように

自分と照らし合わせるように

だが、やがて天を見つめるその顔は

うつむき地面へ視線を移す

限りある命が終わりを告げ

陽のもとへとたどり着くことなく

その短い一生を終える

ただ、それでも、私はひまわりを笑わない

進むことの大切さを、私に見せてくれたから

輝き花さく生き方を、私に教えてくれたから

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